仕事を持っていると、仕事・自分の時間・友達・恋愛などの配分のバランスって難しいですね。
仕事に充てる配分がどうしても多くなってしまう中、どうやってプライベートを充実させるか。本当に人それぞれだと思います。
そんなイマドキの「働く」女性を描いたマンガを紹介します。
小川彌生「きみはペット」
ドラマ化や映画化もされたので、知っている方も多いかもしれませんね。
頭脳明晰・容姿端麗のキャリアウーマンが主人公のラブコメディマンガです。仕事が楽しくて仕方ないので、恋愛はほどほどでいいかな?という働く女性、是非読んでみてください。
主人公のように、気の置けない同居という形からの恋愛ってアリなのではないでしょうか?バリバリ仕事をして疲れて帰ってきたら必ず待っていてくれる優しい年下の彼氏。どうでしょう?
マンガでは、それを上(下?)回って「犬」扱いの同居人ですが、恋愛が億劫になってしまったキャリアウーマンには理想の形なのではないかと思います。
「あー疲れた・・・あーしんどかった・・・」とソファでぐったりしている自分を「よくがんばったねー」となでなでして癒してくれる・・・いいじゃないですか!しかも「あれしろ、これしろ」とうるさく言って来ないのも素敵。
マンガでは料理ができる主人公なので、主に主人公が料理を作る側ですが、それを「美味しい美味しい」と食べてくれるのも高ポイント。
失恋やら左遷やらで傷ついている主人公が、同居で癒されていくのも納得のいく話です。最初は「道で拾った犬のような同居人」だったのが、「恋愛」に変わっていく過程もとても面白くてトキメキます。
現実ではそもそも「恋愛感情のない異性と同居」という設定に無理がありますが、有り得ないからこそ憧れるのです。どこかにこんな男性が落ちていないものか。
やっぱりバリバリ働く女性に必要なのは「癒し」です。「頑張らなくてもいい」相手というのは、なかなかいるようでいないものですよね
西炯子「姉の結婚」
仕事をしていると、毎日色んな人に会ったり色んな出来事が起こってめまぐるしい方が多いのではないでしょうか。
恋愛や家族や人間関係に疲れ、ひとりきりでもいい、とにかく平穏に暮らしたい、そんな風に思ってしまうことはありませんか?そんな人生諦めかけてしまっている方に読んで欲しいマンガです。
地元を離れて東京で就職し、そこで不倫関係に悩み、アラフォーになって地元に帰って図書館に勤務する主人公。恋愛とか結婚とかもういいやーとにかく平穏に暮らしたい・・・と地味に堅実に図書館勤めをこなす毎日です。
そこに現れたのが中学生時代の同級生で、彼がストーカーのように主人公に付きまとうようになります。
既婚者でもある彼を最初は拒みまくって病むくらいに思いつめる主人公ですが、最終的には受け入れて二人は結婚するのですが、とにかくそれまでがこじれるこじれる。
そりゃそうです。既婚者です。彼には妻がいて、妻には妻の立場や言い分があります。大人って難しいですね。登場人物それぞれに人間関係があって、感情があって、みんなが納得できる形で二人が結ばれるまで、主人公がとにかく悩み抜きます。
最初に主人公が望んでいた「平穏な日々」から程遠い日々が描かれます。そして恋愛に悩む日々でも仕事があって、仕事に打ち込むことが支えになったり障害になったりします。
主人公は仕事をバリバリこなし、世間的にも認められる優秀な女性ですが、「恋愛」への感情の比重が重く、それゆえに苦しんでいます。「愛」に対する執着や苦しみを忘れるために仕事に打ち込む姿、彼女独自の時間と感情のバランスが危うくて目が離せません。
彼女のように「自分の理性」に「感情」がついていかなくて苦しむことって誰でもあるのではないでしょうか?悩んでも仕方がないって分かっているのに悩んでしまうことや、成長の過程で刷り込まれた思い込みなど、大人ならではの苦しみに共感の嵐です。
「明るくて楽しい話」とは言いにくいストーリーですが、最後はハッピーエンドなので、スッキリした気持ちになれますよ。
雁須磨子「かよちゃんの荷物」
仕事が忙しかったりすごく楽しかったりするわけでもなく、ときめく恋愛をしているわけでもなく、でもそんな日常でいいのかなー?とたまに考えてみたり、考えてはみるもののすぐに忘れたり・・・ゆるーく生きているイマドキの女子を描いたマンガです。
自分や友達を見ているようで、仲間意識を感じて安心します。
ゆるくなんとなく楽しく過ごしている独り身女性にオススメです。
なんとか定職にありつけて仕事は苦でもなく楽でもなく、自分ひとり、贅沢しなければちょっとだけ貯金しつつも生活できて、休日に遊んでくれたり電話でグチを聞いてくれる気の合う友達がいて、時に異性と遊んでときめいてみたりする・・・起伏はないけど平穏で自由な毎日。
病気や老後なんかへの不安はあるものの、今の状況を変えようと思うほどではない。そんな女性って今多いのではないでしょうか?
だって楽しいですもんね!結婚したら自由もお金もなくなりますもんね!少なくとも私はなくなりました!なので主人公の生活がうらやましいです!
ただ、作中には「既婚者」という存在が見当たりません。主人公を取り巻くのは、同じ「ひとり」という状況の人間ばかり。なので主人公もあまり深く考えずに日常を楽しんでいます。
たまに「結婚」なんかの話題が出ても完全に他人事。この主人公もそうだし現実でもそうですが、実際に目の前に「不安」というものが具現化しないと人間って現状に甘んじて動けないのだろうなーと思います。
「ひとり身の自由」と「既婚者の安心」・・・しかも片方は望めば誰でも手に入るというものではないというこの不条理!お年頃の女性なら誰しもがぶち当たるこの天秤。難しいですね。
ともあれ、このマンガの主人公は毎日を楽しんでいます。結局は自分にとって少しでもストレスなく毎日を過ごすのが一番ですよね。そして楽しんでいる人がいると周りにも伝染します。そんな感じでゆるく楽しめるマンガです。
さいごに
仕事を頑張っているキャリアウーマンはかっこいいし憧れます。きれいで男性にモテて、恋愛体質な女性がうらやましい。趣味があって充実している友達も、子沢山で子育てに追われつつもにぎやかで楽しそうな家庭にも、自分にないものすべてが輝いて見えます。
でも人間には向き不向きがあるので、そこを見極めるのが大切ですよね。ないものねだりのマイナス感情ではマイナスのものしか生みません。プラス思考を意識して、人生楽しんでいきましょう。