11月になると、小学校の就学時検診スタート。
そこで気になるのが、学校のアレルギー対応。
私の子どもは卵アレルギーがあり、小学校・病院と連携しながらずっとアレルギー対策をしてきました。
先生との面談、様々な書類の提出、献立表チェック、エピペン管理、宿泊行事での食事等々。
今はもう高学年になり、病院での負荷試験で卵克服。
やっと解除となりました。
来年、小学校に入学されるお子さんがアレルギーを持っている場合、とても不安だと思います。
この記事では、食物アレルギーのある子の小学校生活を公開。
全て体験に基づいているので、お役に立てるかと思います。
(※アレルギー対応は、自治体・小学校・病院によって対応は変わってきます。
少しでも疑問があれば、必ず学校や病院に直接聞いてみましょう。)
Contents
就学時検診〜入学まで
私の子どもは卵アレルギーで、保育園では卵料理は全て除去してもらっていました。
11月の就学時検診では、卵アレルギーである旨を申告。
検診の最後で、別ブースに呼ばれ、アレルギー対応書類をもらうことに。
「学校生活管理指導票」と「食物アレルギー対応表」を2月いっぱいまでに提出するよう言われました。
それぞれの書類について説明しますね。
学校生活管理指導票
医師が記入する書類
「アレルギーのある食材」「即時型か否か」「アナフィラキシーの経験の有無」「主治医の連絡先」などを記入のうえ、印鑑を押してもらいます。
アレルギーで継続的にお世話になっている医師がいる場合は、早めに書類を書いてもらいましょう。
食物アレルギー対応表
保護者が記入する書類
アレルギー食材を食べてしまった時の症状や、連絡先などを記入します。
「学校生活管理指導票」と「食物アレルギー対応表」を提出後、小学校の栄養士さんから電話が。
入学式当日の夕方、面談をすることになりました。
入学してから
入学式当日に夕方、私は校長先生・担任の先生・養護教諭・栄養士さんと面談をしました。
念のため、子どもも連れていきました。
顔と名前を覚えてもらうためです。
面談を通して、次の2点が決まりました。
- 保護者は献立表に毎月チェックをする
- 保護者は連絡帳に毎日、「卵の除去の有無」を書く
給食の献立表を、前月の20日頃に栄養士さんから受け取り、除去メニューをチェック。
除去対象のメニュー(卵のすまし汁等)に赤線を引き、「給食室で除去食準備」などと赤ペンで書くことになりました。
また連絡帳で、「今日の給食は除去メニューがあるか否か」を知らせることに。
毎日「〇月〇日の給食は全部食べられます」「〇月×日の給食は、親子丼の卵除去です」などと書くことになりました。
一見、大変と思うかもしれませんが、これぐらいした方が安心ですし、それほど苦ではありません。
5年以上、この方法で栄養士・担任の先生と毎日連携してきましたが、誤食等は一度もないです。
給食のアレルギー対応は、驚くほどきめ細やか。
除去の他、「給食当番の際、卵料理を運ばせないようにする」「座席を一番前にして、給食時に目が届くようにする」等、保護者が思い至らない対応も積極的にしてくださいます。
給食メニューについても、変更や追加メニューが生じた場合は、栄養士の先生からすぐにお知らせが。
原材料全表示のうえ、「このメニューで大丈夫か否か」を確認してくださいます。
個人的には、学校側を信頼して良いと思います。
※給食のアレルギー対応は、食材により大きく異なる可能性があります。
食材にそった対応を、できるだけ細密に、先生方と話し合いましょう。
進級時のアレルギー対応
1年生が終わり、進級する際にもまたアレルギー対応が必要になります。
- 進級前に、再び「学校生活管理指導票」と「食物アレルギー対応表」を提出する
- 新年度の登校が始まったら、すぐにアレルギー対応の面談を申し入れる
書類は栄養士の先生からいただくか、自治体のアレルギー対策HP等からダウンロードすることもできます。
進級前の2月頃までに、再度書類を医師に記入してもらい、学校側に提出します。
そして新年度が始まったら、すぐに連絡帳等で面談の依頼をします。
給食が始まるまでに行なえば大丈夫です。
面談の時間は、だいたい平日の15時半頃に行なうことが多いです。
エピペンを持ってる場合、学校側の対応は?
食物アレルギーをお持ちのお子さんのなかには、エピペンを持っている方もいると思います。
うちの子も、病院での卵負荷試験でアレルギー症状を起こし、念のためエピペンを持つことになりました。
エピペンを持っていたら、必ず学校側に報告を。
万が一学校でアナフィラキシーを起こした場合、エピペンを持っていることを学校側が知らないと、救命処置ができません。
「エピペンを持っている」「エピペンが処方された」
そうなったら、必ず学校側に報告し面談をします。
面談の際には、必ず「エピペン対応票」を持参します。
対応票を見ながら、校長・担任・養護教諭・栄養士の先生と一緒に面談を進めていきます。
主な内容は、以下のとおりです。
- どんな症状が出たらエピペンを打つか。
- 症状が出たら、誰に連絡するか。
- 主治医は誰か。
- エピペンを打つ前に内服薬などを飲むか。
- エピペンを誰が打つか。
- エピペンをどこで管理するか。
- エピペンをどんな袋(ポーチ等)に入れるか(私は透明のポーチに、内服薬と一緒に入れています)。
- ランドセルを入れるロッカーの位置はどこにするか(一番左の最上段等)。
もし使用期限の切れたエピペン(本物)があれば、実際に先生に打ってもらうのがおすすめ。
あ、人間に打つのではありませんよ。
主治医の先生が言うには「本物のエピペンを大根に打ってもらう」のが、感触がつかめて良いとのことです。
実際私も、担任の先生が変わるたびに、使用期限切れのエピペンと大根、布巾、新聞紙を持って面談。
ちょっと恥ずかしかったですが、先生方は大歓迎。
「こんな風にしてもらえるなんて、助かります!」とおっしゃってくださり、快くエピペン体験をしてくださいました。
なお、先生方は皆さん、エピペンを打つ研修は受けています。
しかし本物を打つ機会はなかなかありません。
でも練習用と本物では、打つ感触がかなり違うもの。
できれば「使用期限切れの本物のエピペン」と大根を持って、先生方と面談しましょう。
先生方との結束も硬くなりますよ。
宿泊行事は大丈夫?
アレルギーっ子で心配なのが、宿泊行事。
私の子どもも、卵アレルギーのまま宿泊行事に参加しましたが、全く問題ありませんでした。
まず事前に、原材料が全て掲載された献立表が配られます。
そしてバイキング形式の食事でも、全メニュー・全原材料が載ったプリントを渡され、現場でも全メニューにアレルギー表示を掲示。
4年生以上にもなると、自分で表示を見て把握・対応できるため心配ありませんでした。
また先生方の配慮で、バイキングでは「食物アレルギーのある子から先にとる」ようにしてくださいました。
「そんなことをしたら、うちの子だけ特別待遇みたいで目立っちゃいそう・・・」
そう心配になるかもしれません。
でも意外と食物アレルギーのある子は多いもの。
給食には出ないような食材で、アレルギーのある子って実はとても多いです(生卵、キウイ、マンゴー、おそば等々)
よって、宿泊行事ではアレルギー対応のお子さんがたくさんいたとか。
大丈夫、あなたのお子さんだけではありませんし、学校側もきめ細かく配慮してくださいます。
自信をもって、宿泊行事も送り出しましょう!
学校でいじめられない?
食物アレルギーがあると、「いじめ」が心配ですよね。
先生方もそのあたりは非常にデリケートになっており、年度初めには「子どもたちに、お子さんのアレルギーについて話して良いか」と確認があります。
私は「ぜひ話してください」と伝えていますが、なかには「アレルギーを知られたくない」という人もいらっしゃいますよね。
個人的には、子供たちに伝えたほうが良いと思います。
子供って、大人が思っている以上に優しいんです。しっかりしてるんです。
みんなで集まる時、うちの子のために卵の入っていないお菓子を持ってきてくれたり、お菓子が配られると「大丈夫?卵入ってない?」と聞いてくれたり。
一度、男子がうちの子のエピペンを「見せて!」と言ってきたのですが、クラスメートが「そんなことしちゃ、いけないんだよ!」と制止してくれたそうです。
うちの子は、アレルギーでいじめられることは全くありませんでした。
あなたのお子さんを信じるのと同じで、他のお子さんも信じてあげてください。
みんな、涙が出るほど優しくて、しっかりしてます。
よって、できればみんなに知らせた方が良いと思います。
解除をするには?
うちの子は最初、魚卵も除去しており、魚卵が入っているメニューは代替食を持って行っていました。
でも2年生の時に、血液検査でイクラの数値がほぼゼロだったこと。
そして、自宅でタラコのおにぎりを食べてみて大丈夫だったことから、解除することにしました。
解除をする場合は、まず栄養士の先生に「解除用の書類」をもらいます。
その後、主治医の先生に解除の旨を書いてもらい、学校に提出。
すぐに解除となり、除去対応はなくなりました。
さらに5年生の時点で、病院の全卵負荷試験クリア。
その後、自宅で卵焼きや茶わん蒸し等を食べても問題なかったため、解除をすることにしました。
非常に長かったですし、正直、小学校に入る前に食べられるようにしてあげたかったです。
でも無理やり食べさせるのは、さすがに危険。
時間はかかりましたが、何とか克服の運びとなりホッとしています。
さいごに
食物アレルギーは小学校入学で、大きな壁となります。
私も入学当初はとても不安で、献立表をチェックしながら「何で来月はこんなに卵が多いの?」なんて半泣きになったこともあります。
でも先生方の非常にきめ細かな配慮と、お友だちの優しさ、そして主治医の先生の力強いサポートで、何とか「アレルギーも学校も卒業」を迎えられそうです。
今、お子さんの食物アレルギーにお悩みの方、「小学校までに治さなきゃ!」と焦ることはありません。
じっくりゆっくり、先生方と連携をとれば、必ず楽しい学校生活を過ごせます。
自信をもって、ハレの日を迎えてくださいね。