子育て

子どもの熱中症、どうしてる?危険サインと予防・対策は?

2018年7月、小学校1年生の男の子が熱中症で亡くなりました。

学校での熱中症死亡事故は、いつ起きてもおかしくありません。

でも心のどこかで、「熱中症はお年寄りがかかるもの」「パチンコ屋の駐車場で置き去りにされた子どもがなるもの」・・・という思い込みがあったのでしょうか。

この事件は、世の中に大きな衝撃を与えました。

特に小学生の子どもがいる母親の間では「他人事ではない!」という思いが強まり、自衛策を強化。

私の子どもが通う小学校では、「登下校の送り迎えをする保護者」や「夏休み前の、重い荷物を持ってあげる保護者」が急増しました。

また小学校の指導方法・学校行事のあり方に、疑問を呈する保護者も

  • 「水筒を持たせているにも関わらず、登下校時に飲むのを禁止する」
  • 「街を探検する行事で、教師が許可した時しか飲み物を飲めない」
  • 「熱中症の死亡事故が起きたにも関わらず、炎天下で縄跳び大会をさせる」

そんな旧態依然とした学校のやり方に、疑問を投げかける声があちこちで上がっています。

実は私も、その一人。

「歩きながらの水飲み禁止」や「絆を深めるために炎天下で縄跳び競争をさせる」といった指導には、大きな疑問を感じます。

でも子どもは学校が大好き。

先生方もいろいろなジレンマを抱えていると思うと、抗議や批判をあまりしたくありません。

そこで私はコッソリ、「登下校時もお茶を飲みなさい」「縄跳び、がんばらなくていいからね! がんばるのは秋になってから!」などと子どもに言っています。

子どもって基本的に、すごく真面目なんですよね。

先生の指示は必ず守り、手を抜くことを知りません。

でも一番大事なのは、とにかく「命」。

命を犠牲にするような規則や行事は違反をしてもいいし、がんばらなくても良いと伝えています(賛否はあるかと思いますが・・・)。

ちなみに下校後、少しでも「頭が痛い」と訴えた日は習い事も欠席。

習い事の先生も「とにかく無理をしないで休ませてください!」と言ってくださりホッとしました。(実は習い事の先生の一人も、熱中症で休んでしまったとか)。

「熱中症で死亡するのは高齢者」と思いがちですが、実は子どもこそハイリスク。

今回の痛ましい事件を風化させないためにも、「子どもの熱中症対策」について一緒に考えていきましょう。

なぜ熱中症になるの?

人間の体の中では、常に熱が作られています。

そして皮膚から熱を放出することで、体温を36度〜37度に保っています。

しかし暑いところに長時間いると、体の熱を逃す機能にトラブルが発生。

体内にたまった熱を必死に放出しようと、一気に血管が拡張し血圧が低下。

脳に血液が行きわたらなくなり、めまいや立ちくらみ、意識障害が起こります。

さらに、体温調節機能の暴走により大量に汗をかくと、水分・塩分が一気に不足。

水分が失われると血液の流れが悪くなり、頭部の血流が悪化。

だるさや吐き気、頭痛といった症状が現れます。

また塩分は筋肉の動きを調節する働きがあるため、不足すると「けいれん」などを引き起こします。

体温調節機能がいよいよ壊れ、脳や臓器が高温にさらされると身体中の機能が次々衰え、ついには停止。

最悪の場合、死に至るのです。

なぜ子どもは熱中症になりやすいの?

子どもが熱中症になりやすい理由は、まず「体の構造上」の問題です。

熱中症で死亡する原因は、命の源・体温調節機能の故障です。

子どもはまだ、体温調節機能が未発達。

汗をかく機能も未熟で、熱が体内にこもりやすいんです。

さらに子どもは体の構造上、脱水状態に陥りやすいと言われています。

新陳代謝が活発で、体から出る水分が多め。

体重に比べて体表面積が大きいため、皮膚から水分がどんどん奪われてしまいます。

また子どもは身長が低いため、道路からの照り返しをモロに受けることに。

子どもは大人より「はるかに暑い環境」にいるのです。

子どもが熱中症になりやすい原因は、「体の構造」だけではありません。

  • 遊びに夢中になってしまう。
  • 自分で衣類の調節や、飲み物を飲むといった対策がとれない。

そんな子どもの特性が、熱中症につながってしまうんです。

炎天下で子どもが公園遊びに夢中になり、親子で熱中症になってしまったことってありませんか?

子どもを熱中症から守るためには、「子どもは小さな大人ではない」ということを大人が認識するのが大事。

「体と心、両方の未発達な面が死につながってしまう」ということを、大人が理解すべきなんです。

熱中症にかかりやすい場所・場面とは?

熱中症の恐ろしい点は「いつでもどこでも、かかる可能性がある」ということです。

体のできあがった大人ですら、「まさかこんなところで」という場面で熱中症を発症。

「通勤中の路上」、「テラス席で打ち合わせをした帰り」、「早朝ウォーキングの最中」、「キャンプのテントの中」・・・さまざまなシーンで熱中症に倒れ、気がつけば搬送されていた・・・というケースが多いです。

子どもならさらに、熱中症に倒れる場面が激増。

外遊びや部活、屋外での学校行事はもちろん、こんな場面でも要注意です。

  • 日陰のないバス停
  • お風呂場
  • プール
  • マンションや高層ビルの上層階

お風呂場やプールは湿度が高く、気がつかないうちに大量に発汗。

長時間お風呂でふざけているうちに、脱水症状を起こすこともあります。

またマンションの上層階は、直射日光の影響を受けやすい場所。

高層ビルの上層階は窓が開かない構造になっていることが多いため、温度・湿度がこもりやすく、熱中症になりやすいとされています。

熱中症は公園や運動場だけで起こるわけではありません。

屋内だって、決して油断はできないのです。

子どもの熱中症、危険なサインとは?

熱中症にかかった時、人間の体からは必ず「サイン」が出ます。

1年生の男児が亡くなった事件でも、「行きたくないと訴えていた」「『疲れた』と言っていた」「歩くスピードが遅れ始めた」といったサインを出していました。

また、大学生の息子さんを熱中症で亡くした方の手記にも、こんな記述が。

  • 倒れる前日、大量に汗をかいていた。
  • のどの渇きを頻繁に訴え、異常な量の水を飲んでいた。
  • 食事を半分残していた。

この息子さんは大学の部合宿において、熱中症で死亡。

死後、合宿所の方などから話を聞いたところ、上記のようなサインを出していたそうです。

子どもが熱中症にかかったときのサインを、さらに詳しく見てみましょう。

  • 顔が赤く、火照っている。
  • 熱っぽく、体に触れると熱い。
  • だるそうにしている。
  • 動きたがらない。
  • 尿が出ない。
  • 頭痛を訴える。
  • 「くらくらする」と言う。
  • 吐き気を訴える。
  • 「のどが渇いた」と頻繁に言う。
  • 大量に汗をかいている。
  • 汗をかいていない(熱中症がさらに進んだ状態)。
  • 寝不足。
  • 炎天下や蒸し暑い場所で遊んだ。

重症度で分けると、「めまい」「立ちくらみ」「筋肉の痛み」は比較的軽度。

症状が進むと、頭痛・吐き気・大量発汗・だるさ・嘔吐が現れます。

さらに症状が悪化すると、「汗が出ない」「けいれん」「呼びかけに応えない」という状態に。

こうなると命の危険があります。

なお熱中症は、症状が急激に進む場合が多数。

特に子どもは悪化しやすいため、吐き気を訴えた時点で救急車を呼んでも構いません。

炎天下でのスポーツ中、小学生が「気持ち悪い」と訴え、コーチをしていた大学生が救急車をすぐに要請。

その後、目の焦点が合わないという危険な状態にまで陥ったものの、すぐに救急搬送されていたため助かったケースがあります。

「こんな程度で救急車なんて・・・」と思わず、子どもが「熱中症がやや進んだサイン」を出した場合は、すぐ救急車を呼びましょう。

熱中症の予防策とは?

では熱中症を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。

残念ながら、「こうすれば絶対防げる」という対策はありません。

でも、少しでも熱中症になる確率を減らすためにも、以下のことを心がけましょう。

バランスの良い食事を1日3食とろう

肉・魚、野菜や果物をバランスよく食べ、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを豊富に摂りましょう。

飲み物で塩分を補おう

熱中症の原因は、水分と塩分(ナトリウム)が大量に失われること。

スポーツドリンクや、塩を少量入れた水で、水分と塩分を同時に補いましょう。

朝、お味噌汁を飲むのもおすすめです。

なお、水分補給はこまめにするのがコツ。

最低でも15分に1回は飲むようにしましょう。

ジュースやカフェイン類はNG

子どもの水分補給にジュースを飲ませる人も多いと思います。

でも熱中症予防にジュースはNG。

甘味が強く少量で満足しやすいため、水分自体はあまり摂れません。

またカフェイン類は利尿作用があるため、水分補給には向きません。

帽子をかぶせよう

頭を日差しから守るためにも、つばの広い帽子をかぶりましょう。

風通しのよい麦わら帽子が、最もおすすめです。

通気性の良い素材で、薄い色の服を着せよう

子どもの服は、汗を吸いやすく通気性の良い素材を選びましょう。

また、色もパステル調など薄い色のほうが、熱を吸収しにくいのでおすすめです。

着替えを持ち歩き、こまめに着替えさせよう

熱中症を予防するには、体の熱を放出させるのがいちばん。

汗をかいたらこまめに着替えさせ、常に熱を放出できる状態にしましょう。

首にガーゼなどを巻き、汗を吸収させるのもおすすめです。

散歩は昼間を避け、日陰を歩こう

お子さんとの散歩は、日差しの強い時間帯(正午〜15時)は避けましょう。

また日陰を選んで歩くようにしましょう。

コンビニなど、涼める場所をチェックしておこう

家の近所や外出先で、涼める場所をあらかじめチェックしておきましょう。

時々体を冷やすだけで、十分熱中症対策になります。

遮光カーテンなどで、室内の熱中症を防止しよう

熱中症は室内でもかかります。

遮光カーテンを閉めるなどして、部屋を日差しから守りましょう。

睡眠をたっぷりとろう

寝不足になると臓器の働きが鈍るため、熱中症になる確率が格段に上がります。

丈夫な成人男性が夜中までお酒を飲み、翌日熱中症で倒れたという話は多いです。

夏休みは、子どもたちの生活も乱れがち。

熱中症予防のためにも、睡眠をしっかりとりましょう。

お風呂は短時間ですませよう

入浴は大量に汗をかくため、気づかないうちに熱中症になる場合が多いです。

子どもとの入浴や、お子さんだけでお風呂に入っている場合、短時間でサッとすませるようにしましょう。

もし熱中症になったら!?

酷暑が続くと、いくら予防策を講じても熱中症になってしまいます。

もし熱中症になったら、どうすればよいのでしょうか。

まずは風通しの良い、涼しい場所へ

もしお子さんの熱中症が疑われる場合、すぐに風通しの良い日陰や、エアコンの効いた涼しい場所に移動。

水分と塩分を補給し、休ませます。

寝かせる場合は足を上にして、頭に血液が行きわたるようにしましょう。

衣類を緩める

熱中症の症状を訴えたら、ズボンのボタンを開けるなど、衣服を緩めましょう。

保冷剤などで体をどんどん冷やす

頭痛やだるさが見られたら、保冷剤を首・ワキなどに複数あて、どんどん体を冷やします。

飲めるなら、水分・塩分も摂らせます。

意識がはっきりしているなら近所の病院へ。高熱・意識障害が出てきたらすぐ救急車を!

意識がはっきりし、きちんと受け答えできるようなら、近所の病院を受診します。

万が一、「応答がしどろもどろ」「高熱がある」「自力で飲み物が飲めない」というような状態だったら、すぐに救急車を呼びましょう。

ちなみに先述しましたが、子どもの熱中症は症状の進行が非常に早いです。

意識の有無にかかわらず、吐き気や嘔吐、ひどい頭痛などがみられる場合は、救急車を呼んでもよいでしょう。

熱中症の問題は、年々深刻になっています。

いつ、自分自身やわが子がなってもおかしくありません。

完全に防ぐことはできないかもしれませんが、できる限りの対策を講じ、家族を熱中症から守りましょう。

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