「子どものしつけ、どうすれば良いのかわからない」
「何度言っても、言うことを聞かない。もう疲れた・・・」
子どものしつけ・叱り方って、本当に難しいですよね。
きちんと子どもをしつけないと、後々大変。
- 「問題行動多発で、学校からしょっちゅう呼び出し」
- 「わがままで、友だちに嫌われる」
など、ママの心労は限界に。
さらに「子どものしつけができないママ」「叱れないママ」として、ママ友に距離を置かれる恐れもあります。
正しいしつけ・叱り方は、あなたも子どもも幸せにします。逆に「叱り方」を間違えると、子どもの人生は暗転。数十年後まで「思わぬ形」で影響が出ます。
そこで今回は「子どものしつけ・叱り方」5つのNGを解説!
- 「子どものしつけ、どうすればいいの?」と悩んでる人。
- 「叱っても叱っても効果がない」と疲れ切っている人。
- 子どもに、本当に幸せな人生を送ってほしいと願ってる人。
この記事を読んでいる人は、その時点で「子どもを愛している」証拠。
だから落ち込まないで自信をもって!
きっと、あなたもお子さんも幸せになる育児ができますよ。
子どものしつけ・叱り方「5つのNG」とは?
ではさっそく「子どものしつけ・叱り方」の「NG行動5つ」を解説。
誰でも、ついやってしまいがちなことばかり。
改善策も紹介しているので、ぜひこの記事を参考にして、少しずつ見直してみましょう。
【子どものしつけ・叱り方NG1】「~さんに怒られるよ」と言う。
「あのおじさんに怒られるよ」「先生に怒られるよ」等々、「~さんに怒られるよ」という言葉は、昔から定番。でもこの言葉は最悪。
「~さんに怒られるよ」という言葉で叱ると、ほぼ間違いなく「隠れてやる子ども」になります。
たとえば壁の落書き、ゴミのポイ捨て、誰も見ていない場所でのイジメ、万引き・・・どれもこれも「~さんに怒られるよ」と言われ、「隠れてやる人間」になった結果。
子どもを叱る際に、「~さんに怒られるよ!」という言葉は「絶対に」言わないようにしましょう。
とはいえ最近のママはよく勉強しているので、ほとんど言わなくなってる様子。ところが困ったことに、おばあちゃん世代が言いがちなんですよね、これ・・・。
ママの代わりに、お孫さんを病院に連れてきているおばあちゃまが、待合室で「受付の人に怒られるよ」「あのお姉さんに怒られるよ」などと言っているのを見かけることも。
もしおじいちゃん・おばあちゃんが、お子さんに「~さんに怒られるよ」と言っているのを聞いたら、ぜひ諭してさしあげてください。
「そう言って躾けると、隠れてやる子どもになるからやめて」と、祖父母世代にしっかり伝えましょう。
【子どものしつけ・叱り方NG2】感情的に怒鳴りつける
子どもを怒鳴ってしまうこと、誰にでもありますよね。でも怒鳴るのは逆効果。子どもは怒鳴られると、強い恐怖を感じ、親の言うことが頭で整理できなくなります。よって、「なぜ叱られたのか」がわからないまま。
これでは「何度言ってもわからない」のも、当然ですよね。
また子どもは怒鳴られると、親の顔色をうかがうようになります。その結果、親にばれないよう問題行動を起こしたり、悩みを親に打ち明けられずストレスをため込んだり・・・。「いじめ」や「自傷行為」など、深刻な事態に陥る可能性があります。
さらに「怒鳴る=感情を調節できない親の姿」を見ることで、子ども自身も「感情を調節できない人間」に。
感情のコントロールができないまま成長し、将来、人間関係に支障をきたすようになります。
「子どもに幸せな人生を歩んでほしい」と願うなら、今すぐ「怒鳴ること」をやめましょう。
【子どものしつけ・叱り方NG3】ペナルティを与えて脅す
- 「片づけないと、そのオモチャ捨てるよ!」
- 「勉強しないなら、誕生日プレゼントは無し」
- 「言うことが聞けない子は、遊園地に連れていかないよ」
イライラして、そんな「脅し文句」を言っていませんか?
親からすると、「さすがにペナルティを与えれば言うことを聞くだろう」と思ってしまいますが、実は逆効果。
子どもは「罰を与えられるから、言うことを聞いてるだけ」で、「なぜそれをしなければならないのか」がわかりません。
よって「脅し」は、子どもの成長を阻害してしまうのです。また「脅し」は、子どもに思わぬ悪影響を及ぼします。それは「子どもが、他人を脅すようになる」こと。
子どもは親の言葉を真似るもの。
親が頻繁に「●●しないと、××してあげないよ」などと脅していると、子どもは友だちに「オモチャを貸してくれないと遊んであげない」などと言うようになります。
これは大問題だと思いませんか?
イライラが極まると、つい「脅し文句」を言いたくなりますが、グッとこらえて!「私が脅したら、子どもが将来、脅迫する人間になる・・・!」と肝に銘じ、脅し文句を胸の奥に引っ込めましょう。
【子どものしつけ・叱り方NG4】人格を否定する
子どもを叱る時、決してやってはいけないのは「人格を否定する」こと。
- 「何度言っても片づけないなんて、本当にだらしない子だね」
- 「まだ準備できてないの? 本当にノロマだね」
- 「いつもヤルヤル詐欺で口ばっかり。あんたは嘘つきだね」
このように「人格を否定する言葉」を投げつけると、子どもは非常に傷つき、自信を喪失。
「自分は何をやってもダメな子だ」「自分はひどい人間なんだ」と思い込み、子どもの人生はどんどん暗くなっていきます。
叱る時には「行動だけ」に言及し、「人格否定発言」は厳に慎みましょう。
【子どものしつけ・叱り方NG5】比較する
- 「●●ちゃんはいい子だね~。それに比べて、なぜ××ちゃんは悪い子なの?」
- 「なぜそんなこともできないの? 〇〇ちゃんはできるのに」
- 「ママの子どもの頃は勉強もピアノもちゃんとやってたよ。それなのにあなたは・・・」
自分の子どもがダラダラしてたり、思うような結果を出せないと、つい「デキる子」と比べてしまいませんか?
ママ自身も比べられるのは、嫌なもの。
- 「あの家のママさんは料理も掃除も完璧なのに、お前は・・・」
- 「あの家のママは子どもが4人いてフルタイムで働いていて家事もできるのに、それに比べてお前は・・・」
そんな風に言われたら、ただただ悲しくなりますよね。
子どもだって同じ。
誰かの比較されると悲しい気持ちだけが残り、「自分はダメ人間」「ママは私が嫌いなんだ」「●●ちゃんのママになればいいんだ」と思いはじめ、ついには「自分なんていなければいいんだ」とまで思い詰めるようになります。
誰かと比べることは、不幸の始まり。
子どもを叱る時、「比較」は絶対やめましょう。
子どものしつけ・叱り方、NG行動は思わぬ影響が・・・?
「子どものしつけ・叱り方、5つのNG」を解説しましたが、この「NG行動」、後に思わぬ影響を及ぼします。
すぐに表れる影響とは、まず「ストレスによるいじめ」「人から見えないところで問題行動を起こす」などが挙げられます。
でも実はこのNG行動、数十年後まで引きずることに。
それは「子どもが難病になった時」です。
子どもが大人になり、癌などで余命を言い渡されたとします。
そうすると「残りの人生をどう生きるか」を考えるわけですが、その際に噴出するのが「子どもの頃の叱られ方」。
- 親に過剰な期待をされる。
- 「ダメな子だ」と言われる。
- 「こうしなければならない」と言われる。
そのような「しつけ・叱られ方」をすると、万が一余命を告げられた時、どうなるか。
- 「弱音を吐けない」
- 「人を頼れない」
- 「自分の好きなことをできない」
- 「ありのままの自分でいて良いのかわからない」
- 「生きてる意味がわからない」
そんな「つらさ」を抱えたまま、残りの人生を生きることになります。
もしあなたがいなくなった後、お子さんが余命を告げられたとき、「あなたの叱り方」のせいで「満足のいく人生を送れなかった」としたら・・・。
とても悲しいと思いませんか?
「子どものしつけ・叱り方」は、あなたが死んだ後も、子どもの人生全体に影響を及ぼしつづけます。今度、お子さんの行動にイラッとしたときには、そんな「お子さんの人生の終末期」にまで思いをはせてみてください。
「怒鳴りたい」「罵倒したい」・・・そんな気持ちがスッと消えていきますよ。
※参考
国立がんセンター中央病院 精神腫瘍科長 清水研著「もしも一年後、この世にいないとしたら。」(文響社)
子どものしつけ・叱り方、改善策は?
さて、ここまで「しつけ・叱り方NG行動」と「影響」について解説してきました。
ではどのようにすれば、子どももあなたも幸せになる「しつけ・叱り方」ができるのでしょうか。
改善策をまとめてみました。
「なぜやってはいけないのか」、理由をきちんと説明する。
子どもを叱る際、「~さんに怒られるよ」は禁句。お子さんに「怒られるから、やってはいけない」と思わせるのは絶対NG。
相手が小さい子どもでも、「なぜ、その行動をしてはいけないのか」を、目を見てきちんと話しましょう。
たとえば病院の待合室で騒いでしまったら、「具合の悪い患者さんは、静かに休みたいと思ってるかもしれないよ。●●ちゃんも寝たいとき、休みたいとき、まわりがうるさかったらイヤでしょ?だから静かにしようね」などと、じっくり言って聞かせましょう。
また飲食店で走ろうとしたら、「店員さんが熱いものを運んでいるよ。もし●●ちゃんがぶつかって、店員さんがヤケドしたら大変でしょう?」等々、きちんと「なぜいけないのか」を話しましょう。
人間は「自分の行動が、他人にどのような影響を及ぼすか」を意識すると、行動を改めるものです。お子さんにも「自分の行動が、他人にどのような迷惑をかけるか」を、しっかり話して聞かせましょう。
怒りを感じたら「6秒」数える
「イライラ」や「怒り」のピークは「6秒」と言われています。
つまり6秒やり過ごせば、徐々に落ち着いてくるということ。
もし「カッ」となりかけたら、6秒数えましょう。
※ NHK「ちかさとナビ コロナストレス対策!親子のアンガーマネジメント」
もし叱りすぎたら、子どもに謝る
育児はままならないもの。どうしても「怒鳴ってしまった」「言い過ぎた!」という事態は生じます。
もしそう思ったら、子どもに素直に謝りましょう。
子どもは「謝ることができる大人」を尊敬します。また、謝るあなたの姿を見て、子どもは「過ちを犯したら、きちんと謝れる人間」に成長します。
「しまった!怒りすぎた!」と「ハッ」としたら、素直に謝るようにしましょう。
パパと役割分担する
母親は子どもといる時間が長い分、イライラがたまりがち。パパと役割分担し、「逃げ道」を作ってもらうのも良いでしょう。
子どもは両親共から責められると、完全に追い詰められてしまいます。追い詰められ、家に居場所を失うと、取り返しのつかないことに・・・。
日頃から夫婦で話し合い、「どちらかが叱る時は、どちらかが子どもに助け舟を出す」という役割分担をしておくと吉。子どもは自宅で安心して過ごせるようになります。
助け舟を出すのはパパではなく、祖父母などでも良いですよ。
子どもが改善したら、ウンと褒める
子どもが行動を改善したら、うんと褒めることも大事。
お子さんは「自分は愛されてるんだ!」と感じ、自己肯定感が高まります。
自己肯定感が育まれないと、ずっと「自分は生きていてよいのか」「好きなことをして良いのか」がわからず、鬱屈をためたまま生きていくことになります。
お子さんが行動を改善したら、おおげさなほど褒めましょう。
子育ては、子どもが「自分が生まれてきて良かった!」「生きていて楽しい!」と思えれば大成功なんです。
さいごに
子どもの「しつけ・叱り方」5つのNG、いかがでしたか?
人生の終わりまで影響が出るなんて、ちょっと意外と思いませんか?
この記事を読んでいる人は、きっと心の底からお子さんの幸せを願っている人。
だから自信をもって大丈夫。
でもどうしても「しつけ・叱り方」に悩んでしまったら、この記事を思い出してみてください。
きっとあなたもお子さんも幸せな人生を、送ることができますよ。